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キアゲハ通信No.071-「オレ流そしてオレ竜」

2015.02.23 更新

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「オレ流そしてオレ竜」

院長 西田 善彦

  平成23年10月、私には衝撃が走りました。それは8年間に渡り、中日ドラゴンズを率い、常勝チームに作り上げてくれた落合博満監督が、ペナントレースの優勝を目前に解任されることになったからです。

 落合監督は選手時代にコーチの指導に耳を貸さず我流で打撃を完成させ、見事三冠王を3度獲得したとして「オレ流」と呼ばれるようになりました.そんな首脳陣の言うことに耳を貸さない選手が、初めて監督になった時,私も含めて周囲は本当にこの人で大丈夫だろうかと心配したものでした。ところがその後の落合監督の戦績は、8年間で優勝4度と21世紀で最高の監督といえるものでした.そして驚くべきは,選手時代には攻撃力重視の個人主義であったのに監督時代は守備力重視でチーム優先という戦法の違いでした.本当にこれほどイメージが変わった人も珍しいと誰もが思いました。

 しかしながら落合監督の語録や著書を見てみると、彼の本質は昔から何ら変わっていないと思うようになりました。それは,物事の本質をシンプルにとらえて何が大切であるかを知ること、目標に向かっていかに努力すればそれが達成できるかを寝ても覚めても考えること、その目標に向かってぶれずに進むこと,言い訳はせず責任は自分が取って孤独に耐えることなどだと思います。実際,今シーズンのドラゴンズは調子が中々上がりませんでしたが、選手のせいには一切せず,勝敗の責任はすべて自分にあると言われていたことが印象的でした。だからこそ解任発表後に選手がいつも以上に頑張ったことや全日程終了後でも選手が慕っていたことは、何ら不思議でないように思います。

 今回の解任の原因は人気のなさによる赤字のためとされております.でもファンとしては、勝利至上主義で53年ぶりに日本一にしてくれたことに本当に感謝しています。2012年は辰年でもありますし、教えを胸にオレ竜としてV3をぜひ達成してもらいたいものです。

(院内広報誌「なんきんまめNo.98(2012.1.15)」に掲載)
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