キアゲハ通信No.115-「オスラー博士」
2019.05.29 更新
「オスラー博士」
院長 西田 善彦
ウイリアム・オスラー博士をご存知でしょうか? 博士は,1849年にカナダでお生まれになった内科医で2019年は没後100周年に当たります.先生は26歳で母校マギル大学の教授に就任され,その後も数々の大学で教授を務められ,米内科学の祖として現代の医学教育の基礎を築かれました.そして遺伝性末梢血管拡張症(オスラー病),感染性心内膜炎の際の手足の有痛性紅斑(オスラー結節)などに名を残されており,日本でも日野原重明先生や梶 龍兒先生など多くの信奉者がおられます.
そのような先生の数多くある名言・格言を少しだけご披露いたします.まずは,「医学は患者と共に始まり,患者と共にあり,患者と共に終わる」.そして「3時間机で勉強するよりもベッドサイドの15分が勝る」とも言われております.すなわち医学は他の学問と違って臨床における患者さんの診察(観察)が原点(基礎)であり,それを基にして学術的な裏付けを加えて病因の究明や治療法の開発を行い,最終的には患者さんに還元(応用)していかなければなりません.さらに先生は若手の臨床医に対して,「私は,諸君が医療に携わる際には,患者一人一人を気遣ってほしいと思っている.病める哀れな人間と向き合っていると,われわれは人間の真の姿を見,その弱さを目の当たりにする.そんなとき諸君は,人間を見下すことのないよう,心を柔軟にして優しい気持ちを常に持ち続けてほしい」と言われております.
このように医学教育にも大きくかかわった先生の集大成とも言われる言葉に,「医学は科学に基づいた技術である(The practice of medicine is an art, based on science)」という言葉があります.私は今の時代,医師一人では医療に限界があるため,この言葉の末尾に and human relationship (人間関係)を加えてはどうかと思っています.
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