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キアゲハ通信No.123-「徳島そごう」

2020.09.15 更新

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「徳島そごう」

院長 西田 善彦

 2020年8月31日をもって徳島そごうが閉店するというショッキングなニュースが昨年10月に飛び込んできましたが,この春からのコロナ戦争に気を取られているうちにいよいよ現実のものとなってしまいました.

 徳島そごうは1983年10月1日に開店とのことでもう37年も前のことになります.それまで徳島には東新町の丸新と元町のつぼみやという地元資本のデパートがあり,その丸新を中心に東新町や籠屋町などの商店街は専門店として共存して随分と賑わっておりました.そうしたところに駅前再開発の目玉として全国的なデパートであるそごうが出店することが決まり,丸新と地元の商店街連盟にとって「黒船襲来」とばかりに大騒動が勃発しました.当初は丸新とそごうの共同出資による出店なども画策されたようですが,徳島という保守的な県民性のせいか実現には至らずに丸新は当時の西武百貨店との提携によるテナント一新という戦略にて生き残りを図りました.商店街もそれまでの定休日を木曜日からそごうの水曜日にあわせたり,1971年6月にオープンしていたダイエー徳島店とも共闘して買い物客の流れを渡さないようにと頑張りました.しかしそごうの圧倒的な売り場面積による品ぞろえの豊富さや都会的な雰囲気によるブランド力の前に売り上げ不振となり,丸新は1995年3月に閉店,徳島ダイエー店もダイエー自体の経営不振などもあり2005年11月で閉店となりました.そして徳島ではNo1であったはずのそごうの方も1998年に明石海峡大橋が開通して以降,徳島が関西と地続きになったため売り上げが減少し続け,昨今の百貨店業界の経営不振もあってこの度の閉店となりました.

 以上の小売業種の栄枯盛衰を見て学ばなければならないことは,私たち病院も絶えず時代のニーズに合わせて新しく変革し続けなければ生き残れないということと生き残れなければ社会的な責任を果たせないということだと思います.

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