おしらせ
Announcement

キアゲハ通信No.120-「祝120回」

2020.03.05 更新

t_kiageha1

 

「祝120回」

院長 西田 善彦

 早いものでこのコラムも記念すべき通算120回を迎えました.2ヶ月に1度の発行(年6回)ですので120回といえば丁度20年ということになります.私は医学部を卒業して41年目,伊月病院に入職して21年目となりますので伊月病院の勤務が医師になってから半分以上,人生の約2/3を占めることになります.気が遠くなるような話です.この記念すべき回に何をお話しようかいろいろ考えてみましたが,とにかく長く同じポジションにいるとどのようなことになるのか,今感じて思うことについて書いてみることにしました.

まずよい意味では「継続は力なり」という言葉が思い浮かびます.マンネリになって日常に埋もれないよう,絶えず新しいことを学んで挑戦してゆくこと,それを続けることはとても気力や体力がいって大変なことですが,幸いなことに私の周りには伊月先生や山野先生のような私より一回り近く上でも鉄人のように頑張られているよいお手本が存在しています.私の高校・大学の同級生たちは定年を迎えようとしていますが,私は一期一会の精神で日々の診療において患者さんを先生として新たな経験と発見を通じてこれからもさらに成長できたらと思います.

 次に悪い意味では,権力の座に長期間とどまることによる弊害が考えられます.昨年は忖度(そんたく)という言葉がはやりました.周囲からいろいろと気を遣ってもらえることは気持ちがよいものです.しかしそれに酔ってしまうと「裸の大様」状態となって自分を見失ってしまいます.経営にはトップダウンはもちろん必要なのですが,あまりに絶対的なワンマンになりすぎると思わぬ落とし穴に陥る危険性があります.一人で出来ることには限界がありますので,絶えず自分自身が間違っていないか自ら批判的な眼で見ながら奢ることなく周囲からのボトムアップの意見に耳を傾け,同じ目標に向かって職員一同ワンチームとなって進んでゆけたらと思います.

バックナンバーはこちら


ページの上部へ