「人が集まる病院」

院長　西田 善彦

　皆様，2017年，明けましておめでとうございます．昨年は良きにつけ悪しきにつけいろいろと変化に富んだ年でしたが，今年は果たしてどのような年になるのでしょうか？私は毎年，年の初めに目標を立て年末にはそれを振り返って100点満点で採点しております．昨年は「ブレずに行こう」というスローガンの下，①日本内科学会の準教育施設に認定される，②経営品質に関わる日本版マルコム・ボルドリッジ(MB)賞のAクラスに認証される(この認証を受けているのは全国でもまだわずか18病院)，③日本神経学会の学会誌に投稿して原著論文として掲載されるなど，お陰様で目標の約80%を達成することが出来ました．

　そして今年は「人が集まる病院」をスローガンに掲げてみました．この言葉は以前にも１度使ったことがあります．その当時は，まだ病院も旧棟のみで介護施設もなかったので職員数も施設の面積も今の半分以下でした．その後，規模は大きくなりましたが，今回は単なる数字で評価するのではなくその内容も含めて見直してみたいと考え，あえて同じ言葉をスローガンとしました．

　一言で人が集まると言っても，その人には患者さん，職員，それぞれの家族，そして地域住民の方々といろんな人が含まれます．また集まる理由も，頼りになる，愛される，誇りに思うなどさまざまだと思います．そういういろいろな人のいろいろな思いが寄り集まって地域の中でなくてはならない病院になってゆきたいという思いを込め，「人が集まる病院」を伊月病院の理想の姿として目標にしました．

　この目標は非常に高くその達成にはこれから２-３年以上は確実にかかるものと思われます．そしてその第一歩としては，病院は困ったことや心配事を抱えた方，立場の弱い方が集まることが多いため，職員一同１人１人が専門職としての向上は勿論のこと，相手のことを思いやる気持ちを持った人間となれるよう成長してゆきたいと思います．

(院内広報誌「なんきんまめ No.128(2017.1.15)」に掲載)
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