キアゲハ通信No.006-「ピンチはチャンス」
2014.02.03 更新
「ピンチはチャンス」
院長 西田 善彦
前回の“運がいい”は思いのほか反響が大きくてびっくりしました.そこで21世紀になったことですし,今回も元気の出るお話をいたしましょう.
“ピンチはチャンス”という言葉を,誰彼となく使っていることと思います(例えば“災い転じて福となす”ということわざもあります).しかし私にとってこの言葉の主は,現在高松市民病院の院長をされている川井先生です.先生は徳島大学の第一内科で実に30年間以上も神経・筋疾患の臨床と研究に従事され,現在徳島県内で神経内科をされている約9割の先生方をご指導されました.私もその中の1人で,先生には社会人のしつけに始まり,学位論文を経て神経内科の診療と研究は勿論のこと医局の切り盛りにいたるまで何から何までご指導いただきました.残念ながら不肖の弟子であり,研究面では後を継ぐことが出来ませんでしたが,現在伊月病院であの時の先生の教えを元に日々診療に励んでおります.
さてこれまで私は,第一内科に入局した時,九州大学神経内科でお世話になった時,留学先で言葉が全然通じなくて困った時など,ピンチはチャンス”の連続でした.そんな時に体感したピンチを乗り切る秘訣とは,①まず現状をなるべく冷静に見極め,その状態を受け入れること,②素直になって周りの人の言うことに耳を傾けること(この時,考えて思い悩むか悩まないかはそれぞれ人によって異なりますが,それほど問題でないようです),③良いと思われる方向(=どんな時でも何か1つくらいはプラスになることがある)が決まったら,前向きに考えて結果は必ずついてくると信じ(実際にはダメで元々なのですから),まずはひたすらがんばってみること,などであると私は考えます.
皆様,病気になられた時(人生を見直すチャンス),仕事で困った時(仕事に対してのモチベーションを高めるチャンス)とピンチは何度もやってきます.ピンチはとかく重なってきますので,元気をだして悪循環を断ち切ってくださいますようお願いいたします.
(院内広報誌「なんきんまめ No.33 (2001.2)」に掲載)
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