キアゲハ通信No.027-「プロ野球1リーグ化」
2014.05.07 更新
「プロ野球1リーグ化」
院長 西田 善彦
私は今年のプロ野球を久しぶりに楽しんでいます.何と言っても私のお気に入りの中日ドラゴンズが強いから!ところがそんな楽しいはずのペナントレースに暗雲が漂ってきました.そうです.これまた私の好きなチームである近鉄がこともあろうにオリックスと合併し,さらにパ・リーグ自体がセ・リーグに吸収されるかもしれないという話が勃発したからです.好調中日のことはもし日本シリーズに中日が出られたら書くとして,今日はプロ野球の1リーグ化に対する反対論を述べさせていただきます.
そもそも事の発端は,今春に近鉄が赤字減らしのため球団名の命名権を売却しようとして,他球団から反対されたことです.この時点でおかしいと私は思っていました.既にオリックスは2軍を“サーパス”に,そして球場名は”Yahoo BB” スタジアムにそれぞれ変更しています.リース会社のオリックスなら許されるのでしょうか?これまでのオーナー会議の発言などを聞いていますとどうやら巨人,西武,オリックスあたりが1リーグ化に向けて予め陰でシナリオを作っているように感じられます.そこにはファンや選手の意向はまったく反映されておりません.球団オーナーの自分が選手たちのパトロンであるかのような前時代的な考えは問題外です.プロ野球は日本を代表する娯楽産業のはずであり,オーナーではなくファンあってのプロ野球であるということを忘れてはいけません.これまで患者中心でないと批判されてきた病院ですらサービス業の精神を取り入れて経営するように時代は変わってきています.日本のプロ野球球団も米国のメジャーリーグを見習って,むやみにリストラに走ることなくファンをより重視した経営改善の手法をたくさん取り入れてゆくべきだと思います.
個人個人が1事業主であるプロ野球選手たちのファンに対する今回の思いを見て,われわれ病院における専門職(医師や看護師)ももっと患者さんを大事にすることが真のプロの態度ではないかと改めて考えさせられました.
(院内広報誌「なんきんまめ No.54(2004.9.1)」に掲載)
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