キアゲハ通信No.074-「いつまで続くの?子役ブーム」
2015.03.16 更新
「いつまで続くの?子役ブーム」
院長 西田 善彦
最近,TVを見ていると子役が出ているドラマがやたらと多いような気がします.一昔前の子役は子供らしい役を素でこなしているだけでしたが,最近は子供っぽい役から大人をパロディー化した役までこなし,演技の質や芸域の広さでも大人顔負けとなり,演じさせられるではなく自分で考えて演じているようです.
そんな最近の子役たちの中でも子役ブームに火をつけたとも言え,現在特に有名なのが女性では芦田愛菜ちゃん,男性では鈴木福くんだと思います.この2人はともに2004年生まれと言いますから,今年8歳ということになります.しかしその芸歴は,愛菜ちゃんが既に5年,さらに福くんにいたっては7年と言うから驚きです.2人のドラマでの演技はご存じのように健気さのあまり大人の心を鷲づかみにして涙が枯れるまで泣かせ,天使のような無邪気さで心の底から笑わせてくれます.それ以外でも取材中の様子を見ていると礼儀正しくてまるで大人のような受け答えをし,さらには場の空気を読んでアドリブまでこなしています.既に子役の域を超え女優あるいは俳優のような風格です.
そのような2人ですが,後に続く子役たちも続々と登場してきております.例えば,昨年超ヒット作となった「家政婦のミタ」で末っ子役を演じた本田望結ちゃんもその1人です.実は彼女も8歳であり,鈴木福くんとは同じ劇団に所属しているそうです.東京で私の長女はその劇団の子供たちが集団で町を歩いているのを見かけたそうです.何かのオーディションを受けに行くところだったそうで,このような小さなうちから仲間と一緒に試験を受けて切磋琢磨しているのですから,プロの意識が芽生えるのも当然かと思います.この分なら,子役ブームもどんどん進化して飽きられることなく続いて行くものと思います.
仲間内で馴れ合いにならずに向上心を持って絶えず進化して行くことの必要性を,子供から教えられたような気がします.
(院内広報誌「なんきんまめ No.101(2012.7.15)」に掲載)
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